2014年 短 歌
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2016.12.25.
   この身には聖歌聴こえぬイブなれどオルガンの響き思い出させり
   冬至にも七種ありと今知りぬ饂飩(ウンドン)南瓜(ナンキン)
                                 語呂合わせとや
                       渡邉ゑみ子(愛知)


2016.12.1.
   蝶の舞いビデオに収め送信す癒されますとの返信を得る
   日差し受け路地に点在するもみじ群生ならねど個々もまた好し
   鴉にも縄張りあるや執拗に追いつ追われつビルの谷間に
   惜しかりし雲に覆われ観ぬままにスーパームーンは過ぎ去り行きぬ
                       渡邉ゑみ子(愛知)


2016.11.1.
   賛美歌を歌えば天と地の信者の顔が懐かしく思い出される 
                         大瀧信也(沖縄)


2016.10.22.
   天高く眼下に見えしグランドに懐かし姿徒競走の子ら
   定時制の窓に灯かりが点り初め学ぶ子等居りゴールデンタイムに
   肺活量95歳と印字されずしりと重荷抱えるごとし
                         渡邉ゑみ子(愛知)


2016.9.29.
   祝喜寿と疎遠なる人メール有り憶えられるは心地良きかな
   「鹿の王」 登場人返り見つつ引き込まれ読む上下二巻を
                         渡邉ゑみ子(愛知)


2016.8.16.

   「詩の友」を知りて投稿始まりぬ愚作なれども詩集に載れり
   象徴の重責語る穏やかにビディオに乗せて民に伝えり
   ヒュルヒュルと打ち上げ花火見る度に脳裏に浮かぶは落ち来る火の玉
   幼き日意味も解らず唄いしはニッポンカテカテアメリカマケヨ
        家を焼かれ、疎開先に居てもまだ日本は勝つと思っていたのでしょうか?
        小学生の兄達が歌っていました。国民は騙されていたのですね。
                                   (添えられていた言葉)
                         渡邉ゑみ子(愛知)


2016.8.1.
   障害者居なくなれば好いと云う苛酷な言葉なぜなぜなぜ?
           (短歌と言えるものではありませんが今の率直な気持ちです。)
                         渡邉ゑみ子(愛知)


   実習を終えてコーヒーすする朝入居者さんのお顔浮びぬ
                         山本純子(千葉)



2016.7.7.
   窓越しにそぼ降る雨を知る手立て道行く人の傘の有る無し
   ひと時の晴れ間をぬって出てみればにわかに降り来るこれぞ梅雨空
   居を移りはや半年を過ぎたれど住めば都となるは遥けし
   雨降れば雨漏り無いか風吹けば主無き自宅に想いを馳せり
                         渡邉ゑみ子(愛知)


2016.6.4.
   濃緑の高原の里憩い来て難聴なれど蛙のこえ聴く
   映像に牡丹芍薬咲き誇る瞼に浮かぶは置き去りし庭
   かすみ目がようよう晴れてはっきりと医師の技術と主に守られて
                         渡邉ゑみ子(愛知)


2016.6.1.
   竹の秋音なく舞ひて鉢の中葉裏を見せて皆乗りてをり
   そこかしこ集ふ老木枝々に夕鳥の啼く囀づりも大きく

                       堤 清康(愛知)


2016.5.1.
   震度7熊本大分揺れ続く原発事故の再び無きよう
   メキシコに発つといふ孫幸祈る国際協力主に導かれ
   恐れるな!イザヤ書の額見る度に悩み煩い打ち消されゆく
                       渡邉ゑみ子(愛知)


2016.4.1.
   グッピーに目高らんちゅうそれぞれに餌の時間と口をぱくぱく
   一服の織部の茶碗に茶を立てて安かれと祈る今日一日を
                       堤 清康(愛知)
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   あさぼらけうすれ行く月見事なりベッドにて見る狭き空にも
   筆談を友はやさしく受け入れて会話弾むは心慰む
   
嫁からのランチしましょとメール来てホームの食事キャンセルして待
                       渡邉ゑみ子(愛知)
2016.3.2.
   人質に捕らわれし友いたわしや心の痛み快癒祈りぬ
   じゃがいもの挑戦続く幾たびも福島復興望みをかけて
                       渡邉ゑみ子(愛知)


2016.3.1.
   信仰の五十年を祝ひくれ言葉掛けくる姉妹の嬉し
   祈祷会遅れじと急ぐエレベーターに人掻き分けて滑りこむなり
                       堤 清康(愛知)


2016.2.1.
   事故無くば楽しむはずの若者よ雪見る度に無念を想う
   列島を巻き込む寒波極渦と初耳なる文字また一つ知る
   怪我負いし友の快癒を祈り居る試練の内にも喜びあれと
                       渡邉ゑみ子(愛知)
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   若き日に趣味で走らす鉄道模型六十五年後の今また作る
   風巻(しまき)して寒気漂よふバス停に鉄の長椅子座す人もなく
                       堤 清康(愛知)


2016.1.11.
   故郷を離れてこれより生きる道みこころなれば心安らぐ
   街中にそびえ立つビル眺むれば高齢者用がずらりと並ぶ
   ポチ袋振りて音無し不満顔札より玉を喜ぶ幼子
                       渡邉ゑみ子(愛知)


2016.1.1.
   葉を落し冬の装ひあけびの木枝入組みて支柱に巻けり
                       堤 清康(愛知)